1503年開創 ちいさくも 深く温かいお寺
文 化 財 等
観音堂には大般若波羅蜜多経600巻が6箇の箱に入れておさめられております。
延宝4年(1676年)印刷とありますから約300年前のもので、昭和20年頃までは毎年この大般若経の入った箱を村人が担いで、村内各家を廻り住職がお経を転読して、無病息災、家内安全を祈願しておりました。3年に一度、寺の役員総出によって大般若経は曝書(虫干し)されます。
この大般若波羅蜜多経は、昭和55年3月22日足利市文化財保護条例により、足利市重要文化財として指定されました。
ご開山様がお袈裟を掛けたと伝えられている『開山袈裟掛けの松』が中庭にあります。平成7年12月19日には足利市の天然記念物に指定されました。
樹高 約7.0m
目通り 1.46m
本堂に向かって右側の植えこみに立っています。幹は地上2.4mで北東に曲がって水平にのび、2.5mの所で枯損のため切落したあとがあります。その内部は空洞化していたので、セメントで埋め支柱を立てて保護しています。
現在の主幹はそこからほぼ直上して数本の枝を分け、主な枝は南東に4.2m、北東に3.5mのびています。枝ぶりなどからかなりの古木ですが、樹皮も葉色もよく、良く手入れされてきたことがわかります。
伝承では「開山袈裟掛の松」と呼び、開山の文龍大和和尚は天文(てんぶん)13年(1544)没とされ、その当時植えられたものであれば樹齢も約500年となりますが、文書等の記録では少なくとも200年はこえるものと思われます。
長昌寺地蔵十王絵図は慶応2年の春、長昌寺の25世意嶽道林大和尚の代に再表具し修理された事が記されておりますから、それよりかなり以前から当地の人々の信仰を集めていたものと推測されます。
地蔵十王絵図は本尊のお地蔵様を中心に、十王が十本のお軸で描かれています。